過去ログ

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ずっと楽しみにしていた寮美千子楽園の鳥』をここのところ読んでいたのですが、どうにも不快で最後までまともには辿り着けませんでした。かなり長い分量の小説ですが童話作家だけあって文章はとても綺麗ですらすら読めるし、舞台となるインドの描写も(わたしはインドに行ったことがないのでどこまでリアルなのかはわかりませんが)詳細で面白いし、ところどころ引き込まれる展開もあるのですがそれ以上にどうにも主人公とそれを取り巻く男性たちに感情移入できず……。終章も結局それかよーという感じのオチだし。三人称だったらまた違ったのかもしれません。ちょっとがっかり……。
そのせいかわかりませんが、一緒に借りてきたサリンジャーの初期短編もどうも素直に楽しめないというか、鼻につくように感じる自分にショックを受けました……。本人は発表することを望んでいない作品たちだからなのかもしれませんが、それでもいまナインストーリーズとか読み返したらどう思うんだろう……と怖くなってしまいました。