過去ログ

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やっと『悪徳の栄え』読み終わったー!!! あーしんどかった。笑
最初のほうのジュリエットが悪徳に目覚めていく過程はまあまあ面白いしパリを追われるくだりとかクレアウィルとの再会とかところどころ面白いっぽいところはあるんだけど、全体的に同じことの繰り返しなのでマンネリっていうかね……。とにかく人物が出てきては死ぬしやってることももうだんだん代わり映えしなくなっていくし、だからといってすごく読ませる文章ってわけでもないし。最後の奇妙な結婚式っていうのはちょっとおっと思ったけど結局やってることは一緒だし……。一人称だから最後までなんとか読みきったけど三人称だったら無理だったかも。
あと使われてる単語が無駄に難解?というか古くさい?ので意味がよくわからなくて、読んでいくうちに「ああこういう……こと……?」ってなりつつもそれでもよくわからないところがいくつか。べつにそんなはっきり状況がわかんなくてもなんの問題もない話ですけど……。単純にわたしの知識不足かなとも思っていたのですが解題を読んだらそれがちゃんと指摘されていたのでわたしのせいではなかったようです。
よくわかんない思想みたいなのが長々と語られるのもしんどかった……。無神論者かつ無政府主義というか無法律主義?なサドの思想がいろんな登場人物の口を通して繰り返し語られるんだけどもう知らんがなって! でもこの要素がなかったらきっとそこまで問題視されなかったのかなーとも思ったり。いや淫行や殺人の描写もじゅうぶん残虐なんだけど、言ってしまえば幼稚というか荒唐無稽すぎてファンタジーになってるし。現代ならともかく、中世フランスという社会背景でここまでの徹底した宗教批判をもつようになったのはなにか背景があったのかしら。
現代におけるSMプレイってどちらかというと契約関係というイメージが強いけど、原始サディズム?というかサド侯爵の描いたものはなんの感情も含まれないしひたすら残酷というか暴虐を尽くしていて、それは少し意外だったんだけど、よく考えたら後者は実際に行われることを想定していない、あくまでかれの空想のなかの存在だから当然といえば当然なのかなーとちょっと思いました。まあマゾッホをちゃんと読んだことないのでなんとも言えないのですが。
本当はここまできたら『美徳の不幸』も読むべきなんだろうけどサドはもういいや! でもだいぶ長編を読む体力が戻ってきた気がするので次は何度も挑戦しては挫折してるピンチョンとか読みたい。あとダイアリーに書くことないなーと思ってたけどこうやって小説の感想とかだったら書けるなって思いました。とか言ってるとまたすぐやる気なくすかもしれないけど。。