過去ログ

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『競売ナンバー49の叫び』読了(関係ないんだけど「けいばい」ってことえりで変換できなくて引いた)。いままでずっと手を出そうとしつつも気後れしてたピンチョンですが、まずはちゃんと読みきれたことにひと安心。どんなもんかと身構えてたけど全然普通に読めるじゃーんと思ってたら、3章でいきなりなんの前触れもなく『トリステロ』という単語が出てきたあたりから雲行きが怪しくなり、だんだん話がしっちゃかめっちゃかになってきたりイメージの連続になったりして、途中「あれこれって抄訳じゃないよね? 話飛んでないよね?」と言いたくなることが何度も。とはいえ衒学的ではありつつも黒死館みたいにそっちに走りすぎてつまんない(いやあれはあれでおもしろいんですけど……)っていうわけでもなく、単純に話の筋自体もおもしろいはおもしろいのだけど……結局なんなんだよ! もうわけわかんねえ! っていうのがやっぱり正直なところ笑
このとても意味深でかっこいいタイトルは印象的なラストシーンでやっとその意味が明かされるのだけど、それにしたって結局どうなったのかわからず、というか作中に現れるさまざまな謎が全部まったく解決されずに終わってしまう……というより最後で投げ出されてしまいます。にもかかわらず、尻切れトンボだとか解決を放棄したんじゃないかみたいな感想は浮かんでこず、ただなにもかも煙に巻かれてしまったなあーという感じ。伏線とかダブルミーニングとかたくさん隠されてるっぽいから解説とか読んでもう一度読み直してみたらきっと感想が変わるんだろうな。
次は長さ的に『ヴァインランド』かなー。そういえば『重力の虹』の新訳いつになったら図書館に入るんだろうと思ったらまだ出てなかったんですね。出るまでに残りの作品全部読みきることを目標にしたいなーとぼんやり。