過去ログ

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群像1月号

花村萬月「裂」
ある意味予想通りの展開で予想通りの引き。ここからどう転がるのか? まだ様子見。
青山七恵「わたしの彼氏」
タイトルに反して狂言回しが男の子。わたしっていうのは自伝を書きたい次女のことなのかな? ちょっといままでの青山七恵作品とは微妙に毛色が違う感じがして、期待。
島本理生「七緒のために」
文學界で読み違いのうえにいろいろ言われてたみたいですが、そんなのは本当見当違いだと言いたい。でも確かに現代の話だと錯覚してしまってもおかしくないリアリティはあります。それがすごい。あと、島本理生って結構パブリックイメージに似合わず痛々しいことを書いてくるなあと実感。終始張りつめた緊張感というか、空気感みたいなものがものすごい。実際、自分の学生時代にも七緒のような子がいたのでよけい刺さりました。あと、来栖先生との距離感とかいちいち描写が上手いなあと。雰囲気でごまかしていなくて、ちゃんと考えて書いているんだというのが伝わります。
川上弘美「小鳥」
藤野千夜「ファウルボール」