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超個人的男性声優楽曲大賞2015(前編)

若干フライング気味ですが、今年もこの季節がやってきました。1年間この記事を書くためにやってきたと言っても過言ではない。例によってわたしの独断と偏見で決める、自分しか楽しくないランキングです。
参考:2013 前編 後編 2014 前編 後編
レギュレーションはシンプルです。

  • 2014年12月〜2015年11月に発表(発売ではない)された男性声優の楽曲が対象
  • 1枚のCDから選べるのは1曲だけ
  • どうしてもこれは!と思う1枚のみ、2曲選んでもよい

なぜか今年は去年よりさらに10曲増えて40曲あります……。それでも泣く泣く20曲くらい減らしたんですが。なんでこの曲が入ってないんだ!っていうひとは、自分でランキングつくってください。教えてくれたら見に行きます。



40. NuruNuru Rap / MC-KORO
作曲・編曲:中村博
『青春サツバツ論』2015.2.18 エイベックス・ピクチャーズ
いきなり声優楽曲なのか怪しいですが……。福山潤の劇中でのセリフがひたすら中毒性あるトラックの上で流れ続ける、まんまナードコアな一曲。さらにバックでは曲名どおりヌルヌルヌルヌル言ってます。しかしこれが意外と癖になる……。


39. GAME / X.I.P.
※作詞・作曲・編曲クレジット不明
『ときめきレストラン☆☆☆』劇中歌 コーエーテクモ
いつの間にかコナミからコーエーテクモに、SMEからユニバーサルに移籍していたときレスですがそれによって曲のクオリティが微妙になり(いや、悪くはないんですがあまりに平田祥一郎大先生が強すぎたので……)散々うだうだ言った記憶があります。が、この曲はコナミ時代を思わせる攻撃的でかっこいい一曲。それだけでなくイントロから終始転がり回るピアノがおしゃれです。ちなみに新曲も良いです!


38. Party Night / 小野友樹
作詞:Carlos K. 作曲:Carlos K.、K's 編曲:K's、TAKAROT、Shinji Tanaka
『パーティーマン』2015.6.22 ランティス
そもそも小野友樹というひとが異常にサービス精神過剰な存在だと思うんですが、それをそのまま形にしたかのような曲。とくに突然祭りになってからのムーディなセリフ→崩壊、そしてまたもとに戻るあたりのカオス感が半端ない。あとサビの入りが絶対一瞬サンバデジャネイロ! 聴いたあとにいったいこれなんだったんだろう……と放心状態になりかねない無国籍ごった煮状態が繰り広げられてます。


37. 欲望のParadiso / 若桜郁人(CV:鳥海浩輔
作詞・作曲・編曲:春日章宏
『ボーイフレンド(仮)キャラクターCDシリーズ vol.3 一ノ瀬学&真山恭一郎&若桜郁人』2015.8.5 NBCユニバーサル
まさしく妖艶という言葉が似合うような6/8のサビが印象的。なんとなくタンゴを思わせる感じもありますが情熱的というよりはより耽美な感じでしょうか。鳥海さんの甘い歌声ともぴったり合ってます。


36. S.G.K / 皇アラン(CV:高梨謙吾
作詞・作曲・編曲:ロア健治
『ボーイフレンド(仮)キャラクターCDシリーズ vol.2 遊馬百汰&東雲巽&皇アラン&瀬名竜之介』2015.7.15 NBCユニバーサル
どこか哀愁漂うラテンナンバー。ボーイフレンド(仮)のキャラソンはどれもしっかりと作られていて掘り出し物が多いなと思うのですが、これもその例に漏れず。ラテンで違和感なくかつポップに聴かせるってなかなか難しいとこもあると思うんですが、この曲がうまくいってるのはなによりもちょっと暑苦しい声質が合ってることが大きいかなと思います。


35. 永久パラダイス / キタコレ、THRIVE、Moons
作詞・作曲:志倉千代丸 編曲:千原弘嗣
『永久パラダイス』2015.9.11 5pb.
イントロからわかっていても身体が勝手にぶち上がってしまう。刷り込みかもしれませんが10人それぞれの声が効果的に配置されていて、言い方は悪いですが極度に機能的だなと感じました。ユニゾンの圧という点でも10人という人数は多すぎず少なすぎずかなと思います。男性二次元アイドルものってこれまでにも数あれど、楽曲のクオリティという意味では今年やっと戦国時代が始まったのかなと思ってます。


34. 俺は究極怠慢主義者!! / 由布院煙(CV:梅原裕一郎
作詞:hotaru 作曲・編曲:eba
美男高校地球防衛部LOVE! キャラクターソングCD 1 バトルラヴァーズ SONGS ~LOVE Shower!~』2015.2.18 ポニーキャニオン
防衛部のキャラソンはさすがF.M.F.だけあって(全然関係ないですがミリオンドールの音楽もF.M.F.なんですよね。行く先々に現れる!)どれも好みなんですがやっぱり一曲選ぶとしたらこれかなと。記念すべき裕一郎さんのはじめてのソロ曲ってこともありますし、、っておい! 楽曲派の魂はどこへ! いやそれは冗談としても、どこかブリティッシュっぽさあるギターロックに小気味よい三連符が乗るのが気持ちよく、まだどこか硬さが残る歌声も良いです。はあ、好き……。


33. マドモ★アゼル / PENTACLE★
作詞:岩崎大介 作曲・編曲:藤田淳平
『マドモ★アゼル』2015.10.21 エイベックス・ピクチャーズ
スタンダードな四つ打ちながら一度聴いたら忘れられないキャッチーさはメロディのポップさだけでなく、歌声の多彩さにもよるところが大きいんじゃないか、そんな気分になるほどみごとにキャラクターが分かれた5人の歌声が楽しいです。なかでももはや飛び道具に近い木村昴の存在感たるや。


32. キラ★キラ / 忍足侑士(CV:木内秀信
作詞・作曲:木内秀信 編曲:松井寛
『YOU SEE?』2015.10.15 FEEL MEE
開始3秒でロイヤルミラーボール。このアルバム自体がけっこうすごくて、全曲歌っている声優さんが作詞・作曲、それも1曲ずつそれぞれ忍足の作中でのエピソードを思い浮かべて作ったという、キャラクターソングとはなんたるかという問題にひとつの答えを提示した作品だと思うのですが(アイドル設定だからそれだけで歌う必然性がある〜みたいなのはあまりに安易だとつねづね思っていて……)、が、それよりもなによりもあまりの松井寛濃度に笑いすら浮かびそうです。もはや説明は不要、アスタライトなら黙って聴いてくれ。


31. TRANSFORM / 宮野真守
作詞:Amon Hayashi 作曲・編曲:TSUGE
『シャイン』2015.4.15 キングレコード
宮野さんは今年の初頭に行われたツアー『AMAZING!』が素晴らしすぎた、というか個人的にひとつの到達点に達したと感じたこともあり、これからどういう方向に進んでいくんだろうと期待半分怖さ半分だったのですが、このシングルもその後出たアルバムも変わらず刺激的で嬉しいかぎりです。この曲は遠吠えが印象的な狼男EDM。ってなんだよそれって感じですが、でもそうとしか言いようがない。まさに"魅せられるほどワイルドアンドセクシー"。


30. 風の中のシーソーゲーム / 小湊春市(CV:花江夏樹)、小湊亮介(CV:岡本信彦
作詞:稲葉エミ 作曲・編曲:烏帽子マリ
『「ダイヤのA」キャラクターソングシリーズEX 小湊春市&小湊亮介 "風の中のシーソーゲーム"』2015.7.22 ポニーキャニオン
個人的にひそかに提唱している「花江夏樹渋谷系」説をさらに強化した一曲。いまのU-30男性声優界ではまちがいなく花江くんと斉藤壮馬くんがツートップなのは異論を待たないところだと思いますが、ふたり声質とかジャンル的に似ているように見えて実はけっこうタイプ違っていて、そうまくんが圧倒的な実力で有無を言わさず正面突破していくスター型だとしたら花江くんはいつのまにか相手の懐に取り入って気づいたときには自分のペースに持っていってる曲者型という印象です。それは歌唱にも表れていて、岡本くんの歌声って単体だとかなりアクが強いんですがそこに花江くんの歌声が合わさることによってうまい具合に聴きやすくなってます。花江くん早くソロアルバム出さんかなあ。


29. The dice are cast / QUARTET NIGHT
作詞・作曲:上松範康 編曲:藤間仁
『エボリューション・イヴ』2015.6.24 キングレコード
前作がなんというか変則的というかだったのにたいして今回はわりとスタンダード、というか本来の得意分野に戻してきた感じです。やっぱりこういう夜っぽい曲をやらせたら強い。4人のものすごいバランスの悪さが一周回って逆にバランスよくなってる感じ。"どうせならばNo.1に輝いてと願えば? Honey"はもしかしてオリコンの話? とか思っちゃうのは穿ちすぎですね……。


28. Colorless sky / 浪川大輔
作詞・作曲・編曲:R・O・N
『Elements』2014.12.3 Kiramune
いままで周回遅れだった男性声優楽曲界にもわりと新しい風が吹き荒れた一年だったのではないかと思うのですが、意外とここまでバキバキのエレクトロって、それこそ宮野さん以外にはなかなかなかったんじゃないでしょうか。ここまでくると歌よりもむしろトラックのほうが主役とすら感じられて、けっこう思いきったことするなーと。これなら歌唱力関係ないですもんねなんでもないです……。こういう曲がきらみゅんから出てくるっていうのはわりと意外でした。


27. 咲いちゃいな / 柿原徹也
作詞・作曲:佐伯youthK 編曲:宮崎誠
『咲いちゃいな』2015.4.15 Kiramune
今年は楽曲派的に柿原さん大活躍の一年だったと思いますがその幕開けを宣言したのがこの曲ではないでしょうか。淡々とした曲調ながらも静かにエモーショナルな一曲ですが、"やっぱこうして全部脱いで"とか"さくらも開いちゃいなさい"とかダンディギから続く強引な感じも健在。あいかわらずいい意味でテキトーな歌声もそのおかげでへんに感傷的にならず、ちょうどいいバランスになってます。


26. DESTINARE! / 鉤貫レム(CV:斉藤壮馬
作詞:岩崎大介 作曲・編曲:喜多智弘
Dance with Devils キャラクターシングル1 鉤貫レム』2015.10.28 エイベックス・ピクチャーズ
ゴシックダークファンタジー(え、合ってますよね?)×エレメンツガーデン×ミュージカル×斉藤壮馬、この果てしない破壊力! エレメンツガーデンの曲って基本どれもドラマチックで、それゆえにその過剰さが鼻についてしまう場合もあるんですが、ダンデビという作品の世界観にはそれがぴったりはまっている気がします。この曲もまた感情を煽るような性急なストリングスが印象的です。そしてそれに乗るそうまくんの歌いぶりがまた、このひとはミュージカルスターとなるべく生まれてきたんではないかと錯覚してしまいそうなほど。その歌声にひたすらねじ伏せられる快感すらあります。



今年は個人的にチェックする範囲が広がったってこともありますが、それにしてもヒットが多くて難しいです! しかしあらためて言葉にしようとするとやっぱり難しいなと実感……。今回量が多いので3回に分けまして、次は25位から11位になります。なるべくはやめに更新します!