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村田沙耶香「タダイマトビラ」

デビュー当時からずっとこのひとの作品は追いかけていて、ここでも何度か感想を書いているけれど、今回はどういうふうに捉えたらいいのかいまだにわかっていない。いままでのこのひとの作品はあくまでリアリズムの範疇に留まっていたと思うのだけれど、今回は途中から完全にファンタジーというか、わけのわからない世界に突入。といっても川上未映子の『わたくし率イン歯ー』とか青木淳悟の『四十日と四十夜のメルヘン』ともまた違うぶっ飛ばされ感がありました。正直、たとえば前者はオチにカタルシスすらあったし、後者も心地よい混乱があったと思うんだけど、今回のこれはどうしていいのやらという戸惑いが大きすぎて……。ううん。