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超個人的男性声優楽曲大賞2016(前編)

たいへん遅くなりましたが(もう12月に入ってしまいましたよ)、今年も懲りずにやります。ついに4回目となりました。4年もこんなことやっているのか……。いままでのやつは貼るのが面倒なのでトップの一覧を見てください。ルールは以下です。
・2015年12月〜2016年11月に発表された曲が対象
・1枚のCDから選べるのは1曲だけ
・しかし、これは!と思う1枚に限っては2曲選んでもよい
今回は40位から26位までです。去年あんだけひーひー言ってたのにまた40曲も選ぶなんてわれながらバカなんでしょうかね。




40. 悪くないぜ Easy days / Lancelot
作詞:五月アラン 作曲・編曲:早川大地
『soleil』2016.3.23 ビクターエンタテインメント
細かく刻むリズムの上に乗るなんとなく跳ねたメロディが心地良い。ところどころでフォンフォン鳴るシンセがちゃちくも感じてしまうのですがそれも愛嬌ということで……。このアルバム全体的にミックスのバランスが悪くて聴きづらいなと感じる曲が多いのですが、そのなかでもこの曲はまだわりと安心して聴ける気がします(という言い方もどうなのか……)。


39. 1/10の青空 / 半田清(CV:島崎信長
作詞:中村彼方 作曲:渡辺翔 編曲:伊藤賢
『「はんだくん」キャラクターソングミニアルバム』2016.10.5 ランティス
さらりと落ち着いたミディアムテンポのバラードながらも裏拍にキメを置いたリズムがいい感じのグルーヴを生んでいます。信長くんのどちらかというとちょっと固めの声質にはアップテンポなダンスナンバーよりもこういう曲調のほうが合ってる気がします。


38. Sweet Devil's Night / ジュダ(CV:斉藤壮馬
作詞:岩崎大介 作曲・編曲:R・O・N
『ディア♡ヴォーカリスト エントリーNo.3 ジュダ』2015.12.23 Rejet
こ、これは……! わたしたちがかつて愛したオルドコデックス……! と、かつて愛したかはさておき、だれもがハッとなること必至です。どちらかというとオルドコよりもロザリーじゃね?という感も否めないですが……。またそうまくんのちょっと中性的な歌声がこのUKぽい重い音に合う合う〜(タレとごはんが合う合う〜!的なノリで)。サビのリフなんかはどこか退廃的な雰囲気も漂います。


37. ショコラティー・エール / 双子の魔法使いリコとグリ
作詞・作曲:さつきがてんこもり 編曲:colate
『双子の魔法使いリコとグリ マジカルシェアハピバッグ』2016.2.14 ムービック
前作に引き続きハイテンションハイカロリー、言葉を詰め込んだアップテンポな曲。ツキウタ。本編の曲でもいつも感心するのですが、このコンビが作ると一見トリッキーに思えてもちゃんとアイドルポップの基本となるリズム(BメロでPPPHできるようになってたりとか)はしっかりと押さえられているのがすごい。もちろん間奏ではスタッターエディット的な部分も健在。信長くんの声と曲調の喰い合わせの悪さもなんとなく解消されている気がします。


36. POLYHEDRON -Stay Foolish Night- / NEBULAS
作詞:岩崎大介 作曲:MIKOTO 編曲:楊慶豪
『星だけが知る』2016.5.11 Rejet
2016年にまさかの本気トランス。その本気度は聴いた瞬間思わず笑ってしまうこと請け合いです。リジェットって音楽性という面ではじつは無駄に幅広いんじゃないかと思えてきます。しかもその上にラップが乗り、もちろんお決まりのこっ恥ずかしいセリフも入れてくるという過剰さ。時代とかいっさい関係なく我が道を突き進むリジェットのことを今後もわたしは見守っていきたいです。


35. BBA / ユズル(CV:蒼井翔太)& セナ(CV:増田俊樹
作詞:岩崎大介 作曲:MIKOTO 編曲:夏目悠一郎
全力少年達のおうたCD 2時間目 3年生ユニット ユズル&セナ』2016.6.15 Rejet
どうにも不穏なタイトルですがボーイズビーアンビシャスの略だそうです。気だるいサックスから始まり、"男は男 女は女"と繰り返される謎に印象的なBメロ、無駄にくどい歌声のせいもあって場末のムード歌謡を通り越してもはや演歌臭すら漂うサビと、どこをとってもボーイズビーアンビシャス感はゼロですが、男性声優楽曲数あれどこの全力感は保ちつついい意味でだるそうな雰囲気はほかにはなかなかないです。


34. 7人の妖 / めいてぃむ(CV:上村祐翔)、狗天(CV:梅原裕一郎)、黒木天子(CV:河本啓佑)、幽(CV:小林裕介)、しろー(CV:白井悠介)、ぽんたろ(CV:本城雄太郎)、ちぇるた(CV:山本和臣
作詞:大槻ケンヂ 作曲:NARASAKI
『声優男子ですが…?』2016.1
クレジットから想像がつくとおり、ゴリゴリの重いギターが炸裂しまくるヘヴィロックなのですが(というか特撮のヴァージョンほぼそのままなので当たり前なのですが)、そこに乗る歌声は裕一郎さんのように合いすぎてほぼ違和感ないひともいれば、上村くんや裕介くんのようにちょっとかわいらしくそれがキュートな感触を残すタイプもいたり、かと思えば和臣さんなんかはほぼ飛び道具と化していて、それぞれの声質の違いが曲にするっと聞き流せない面白みを出しています。フルヴァージョンの音源化を一刻も早く……!


33. 極上☆C'est bon! / 桐野龍臣(CV:蒼井翔太
作詞:佐々木恵梨 作曲・編曲:堀江晶太
『五ツ星プリンス 〜コンプリート・コレクション〜』2016.3.16 ウルトラシープ
イントロから鳴り続けるプリプリした音が悪質な曲臭を漂わせていて良いです。ベースはシンプルな四つ打ちなのですが、裏表のあるキャラクターを表現する手段として突然ミュージカル調にピアノが入ったりスキャットが入ったりとくるくると曲調が変わります。それ自体はまあありがちではあるのですが、悪質さとかわいらしさが違和感なく両立しているところにすごい手腕を感じます。


32. 永遠だけが二人を架ける / タキシード仮面(CV:野島健児
作詞:松井五郎 作曲・編曲:大森俊之
ニュームーンに恋して/永遠だけが二人を架ける』2016.6.22 EVIL LINE RECORDS
この前友達に「あなた怪盗団が出てきそうな曲が好きだよね」と言われたのですがまさにこれもそんな感じの一曲かもしれません。個人的にはサビの"永遠だけが二人を架ける"の『る』の絶妙な気持ちの悪さとドンドンツッドンドンツッていうリズムが好きです。


31. Perfection Gimmick / IDOLiSH7
作詞:真崎エリカ 作詞・作曲:伊藤賢
『i7』2016.8.24 ランティス
なにも見ないでぼんやり聴いていたらうっかりトリグナルの曲かと思ってしまいましたが違いました。いやいままでのトリグナルってだいたいこういう感じでしたよね、というキラキラした四つ打ちです(これは次回の更新への伏線です)。イントロからBメロまでは低音強めのハードな感じでサビで一気に開ける、みたいなパターンというか。アイドリッシュセブンの曲はキラキラした上モノが多い気がして好みです。というかこの作品いろいろありましたが、こと楽曲のクオリティにおいてはほんとうに他の追随を許してないと思います。


30. BLACK OR WHITE / 宮野真守
作詞・作曲・編曲:STY
HOW CLOSE YOU ARE』2016.1.27 キングレコード
STYはブイブイ系のイメージが強かったのでこんなR&Bぽい感じも作るのかとちょっと驚いた記憶が。KAT-TUN「WHITE LOVERS」とか近い感じかも。こういうどこがサビかよくわからない曲を聴けるのは嬉しいです。さらっと流しそうになるけど高音すごいですねよくこんなとこ出るな……。


29. I am I / 入野自由
作詞・作曲・編曲:佐伯youthK
『嘘と未来と』2016.4.6 Kiramune
佐伯ユウスケによるラップをメインとした曲、という点では去年の柿原さんの「レッスンAtoB」とも通じるとこもあるのですが、どこかシアトリカルな感触もあったあっちとは対照的にどこまでもみゆくんの歌声は自然体。トラックもシンプルで、伸びやかに軽やかに歌い上げてます。ほんの少し毒も含まれているような歌詞でも嫌味なく良質に響くところがこのひとの強みだと思います。


28. カレイド TOURHYTHM / Jupiter & W
作詞:真崎エリカ 作曲:徳田光希 編曲:中土智博
THE IDOLM@STER SideM 2nd ANNIVERSARY DISC 03』2016.10.5 ランティス
一聴してこれがアイドルマスターなのか!というか、いやアイマスぽくないわけではないんですが、ランティスぽくないというかむしろコロムビアぽいなと感じました(感覚の問題なのですが)。明るいピコピコ系(この言葉死語ですよね)J-POP、というか。決して古いわけではなく全然同時代性あるとは思うんですがなぜか聴いていると謎に安心するというか、ああこれ知ってるなーと落ち着く感じがします。


27. Why, pessimistic? / 蒼井翔太
作詞・作曲:蒼井翔太 編曲:藤永龍太郎
絶世スターゲイト』2016.2.3 b-green
この1年くらいでほんとうにこの手のブリブリした音の四つ打ちが増えたと思うのです。いや全体のクオリティとしてはどんどん上がってきているし、実際自分もこういう曲はやっぱり好きだからランキングにも入れてしまうんですが、正直なんとなくなにを書くべきか困ってしまうんですよね(ここまでの文章は次回の更新でも使い回す予定です)。しかしメロディが際立ってなくてベタッと流れる感じ(なんていうんですかね。すごく感覚的なものなのでうまく説明できないんですが。SPANK HAPPYみたいな)だなと思っていたら本人作曲で納得したようなびっくりしたような。キャッチーさというか職業作家性には欠けると思うのですが、個人的にはこういうはっきりしないメロディはとても好きです。


26. 碧く / 柿原徹也
作詞・作曲・編曲:佐伯youthK
『進ませろ!』2016.6.15 Kiramune
ピアノ一本のシンプルなバラード。というとつまり歌声だけで勝負することになるわけですが、このひとの場合、声が非常に特殊でなおかつものすごく正直に書いてしまうとそんなに歌が上手くないというハンデを負っています。が、ただ上手ければいいというものでもないのが声優楽曲の不思議なところなのですね。歌が上手くない声優の曲というのは、これ皮肉でもなんでもなくふつうにそこそこ歌える声優の曲よりもよっぽど魅力を秘めていると思っています。すごく上手い声優>>歌がヘタクソな声優>>>>>ふつうの歌唱力の声優くらいの感じ(もちろんこれは全員ある程度演技力はちゃんとしてるという前提で)。もちろん楽曲がものすごく良いことありきなんですが、小細工一切なしの勝負に出たからこそ静かに胸に迫るなにかがあります。表題曲とかはちょっとギミックが裏目に出た感があるので……。



長いですね。なぜ前編で既にこんなに分量があるのか笑 次はあした更新できたらいいな……。個人的にいろんなひとがこれをやってくれるのをものすごく楽しみにしてるんですが、まず自分が上げないとみんな上げてくれないですよねきっと。というわけでさすがにここまでだれも読んでないと思いますががんばります。